年長組は幼稚園から大学までずっと一緒の幼馴染み。
家もそれなりにご近所なのかもしれない。
お互いの家を行き来して、遊んだり宿題やったり。
初めてバレンタインという行事を知った年は、二人でお小遣いを出し合ってビエネッタを買って、半分こして食べたり。
その習慣が今でも続いてたり(一人一個買えるようになっても)。
大学進学と同時に一人暮らししてるのかもしれない。
高校まではお互いの部屋に入り浸りだったけど、サークル活動が忙しくなってからは部室が溜まり場になってしまって、何かの拍子でどっちかの部屋に行くことになったら、何か違和感を感じたり。
あえて分類するなら「親友」で「悪友」な二人。
めーちゃんは基本姉御肌だけど、実はとても臆病な人。
むしろ、臆病だからこその面倒見の良さなのだと思う。
自分が周囲に迷惑をかけるのが嫌。
周囲の人が傷つくのも嫌(それが身内だったり年下だったりすれば尚更)。
大胆不敵さは氷山の一角で、海面下にはその行動力に数倍する慎重さが隠れている。
その慎重さ、臆病さ、良く言えば思慮深さは、本人も気付いていない。気遣いも防衛線張りも全部無意識でやってる。
気付いているのはカイトくらいのもの。
自分が誰かを全力ガードしてるなんて欠片も意識してないめーちゃん。
だから、カイト君がどうして自分のフォローに徹しているんだかについても、さっっっっぱり分からない。
守られてること、助けて貰ってることは分かるのに、カイト自身はそれを主張しないから、めーちゃんはありがとうすら言えない。
感謝してる分、それを言葉にできないのがストレスになる。
時系列順に。
白樺の木の陰でこっそり泣いていためーちゃんの所へ、仲良しの男の子がやってきます。
誰にも気付かれないつもりだっためーちゃんは、見つかってしまったことで余計に涙が止まりません。
でも、男の子は何も言わずにただ頭を撫でてくれて、ずっと傍にいてくれます。
泣きやんだめーちゃんにお花の冠をかぶせてくれたカイトは、とても優しくて、なんだかとても凄い人に思えました。
で、「カイトは実は凄い」という目線を持つことになっためーちゃんは、カイト君がいつもふわふわニコニコのんびりしているのがちょっと悔しい。
周りに軽く見られてたり、バカにされたりしてると、腹がたってしょうがない。
「あんた達にあたしの幼馴染みの何が分かるのよ!」とか内心思いつつも、その怒りはカイト君の方に向かい、「しゃきっとしなさい!」と世話を焼く羽目に。
ちなみに「実は凄い」部分を、カイトは周囲からもめーちゃんからも隠せていると思っているのですが、うちの母校の裏校訓曰く「女の推測は男の正確な情報より正確である」そうなので、カイト自身が周囲に発信している虚像もなんのその、めーちゃんは本質を見ています。
ちょっと尊敬していたりもします。
その尊敬は年々大きくなっていたりもします。
『仮面の男』の件。
初回で正体に気付くめーちゃん。アテレコでうんざりしてたのは、面倒くさいからでもあり、そこまでして隠したいのかと呆れているからでもあり。
カイトが自分に甘いことは知っているので、「彼の正体って誰なのかしら」と話しをふってみる。
あっさり答えてくれるんじゃないかと思って。
でも、はぐらかされた。
「あたしも演技の対象? 周りの人間と同じ扱い?」と、モヤッとくるめーちゃん。
カイトの本性には気付いていても、本性を隠している理由は知らないのです。(つまり、カイトの「気付かれないようめーちゃんのフォローをしたい」という目的は、実は失敗してる)
そんな訳で『仮面の男』の正体を探ることを、カイト君に宣言します。
カイトが自分をミスリードしようとしても、あえて乗ります。
外堀を埋めて、「ほら、やっぱりあんたしかいないじゃない!」って言うために。
その過程で気付きます。
どうして自分はカイトに直接「あれ、あんたでしょ」と訊けないんだ? と。
臆病めーちゃんの乙女回路発動。
だって直接質問して、それでもはぐらかされたら立ち直れない。
大好きだ~から踏み出せない♪ 大好~きだ~か~ら~臆病になる♪
そんなめーちゃんです(でも多分、自分の気持ちに気づいてない)。
解消できないモヤモヤの分、『レオネス』制作に熱が入ります。
使用許可をとった撮影所での第25話「ラストステージ」撮り。
ジャスティス組スタッフの協力を得て、大がかりなセットを使用した撮影になりました。
そこで、例のプロデューサーがいらん手出しをしてきます。
めーちゃんとレンが二人で殺陣→レン離脱→メイコ中尉一人で戦いに赴くという一連のシーン。
セットが崩れてメイコ中尉の姿を覆い隠す、という設定。
殺陣の部分で敵役に紛れたプロデューサーの本気の蹴りがめーちゃんにヒット。足を捻挫するめーちゃん。
レンはめーちゃんの様子がおかしいことに気付きますが、目で合図されてそのまま演技続行。
離脱した後、カイトの所(『仮面の男』として出演のため、別室に控えてた)へダッシュ。「めーこ、多分怪我してる。かなり酷く」と報告。
カイトはルカに脚本の変更を頼みます。
一方、ピンチのめーちゃん。
他の役者が全員はけた後、定点カメラ設置位置まで移動するのも一苦労。汗が滲む程足が痛い。
セット崩壊のスイッチを握っていて、押したらすぐに走って避難することになっているのですが、この足ではいつものスピードで走れない。
ここでカットしたら、最初からやり直し。やり直すにしても、この足の状態では延期は免れない。
危険だけど、一か八かやるしかないと決意しためーちゃん、あの台詞を絞り出す訳です。
「ごめんね、カイト。あたし帰れない……」
死にはしないにしても、無傷では済まないかもしれない。メイコ中尉の台詞とめーちゃんの言葉が微妙にシンクロします。
で、スイッチを押そうとしたその瞬間、『仮面の男』姿だけど仮面を被ってないカイトが駆けつける、と。王道ですね。
めーちゃんを抱え上げ、崩壊スイッチ押して離脱。事なきを得ます。
土壇場で変更された脚本には「『仮面の男』の正体は、メイコ中尉が心配だけど立場上自由に動けなかったカイト司令官」という設定が追加。
「そもそも最終話はこの通りの筋書きでしたのよ。1話早まっただけですから問題ありませんわ」とルカ。
「俺、聞いてないよ……」とカイト。
まぁどっちみちバレることになってたんですが、自分の意志でバラした方が良いに決まってるし、お陰でメイコ中尉も迫真の演技。
少なくとも『レオネス』的には結果オーライ。
……という感じで考えていたんですが、年長組の着地点がさっぱり思いつかないです。
バレた後どうなるんだろう。
めーちゃんはお礼すら言わせてくれないカイトにモヤモヤしてる訳ですが、カイトにしてみれば、それはめーちゃんがやっていることを彼女自身に返しているだけ。
その辺、どうやったらお互いに理解しあえるんだろうか。わからん。
年長組以外のこと。
・レン
板挟みです。苦労人です。お気の毒です。
・ミク、リン
女の勘で事の次第をなんとなく察知。
リンは面白がってwktk。
ミクはメイコ親衛隊なのでカイトの立ち回りが気にくわない。
正体をはっきりさせろ、隠し続けるならむしろ俺と代われ状態。
・ルカ
帰国子女で、カイメイより1歳年下の設定です。
外国にいる間に映画とカメラとオタク趣味(と、百合的な素養)にハマり、メイコと出会ったことで才能と萌えが迸ります。
言葉は流暢ですが、漢字は苦手。ネーミングセンスも変。
そもそも撮るジャンルが「特撮」なのは
・映像科のCG技術を遺憾なく発揮し、かつ撮影可能な場所の少なさもカバーできる。
・被服科が衣装担当。戦隊物(?)の自作コスチュームならクオリティが埋もれないし、全力で趣味に走れる(普通の恋愛物とかだったらこうはいかない)。
・技術班…機械いじり好きの集まり。色々びっくりどっきりメカ連発。
などなど、変態奇才の粋を結集させ、効率的に運用できるから(人数集まるし、それぞれに見せ場があるし)。
「舞台裏」の一件と↑の話の中で、監督・ルカは「卑怯で、勝つためには手段を選ばない正義のヒーロー」の着想を得ます。
それが「うろたんだー」。ジャスティス組全面協力。
子供に人気の「ジャスティス」が、ネットの動画サイトで悪者(?)になっている! ということで話題沸騰。
従来のファン層に加え、大きいお友達やら若いお嬢さんお母さんやらも釘付け。色んな意味で釘付け。